Hanpu Li 李函璞

満江紅の調べ · 引き止めたくとも、こうなるとわかっている

詞

縫い直す稿

初稿 2022 改稿

《滿江紅 · 望沮攔約當應是》

舊隙才縫,春風又、殷勤留客。 門欲掩、卻翻簾影,放春偷入。 瘦損腰圍衣尚窄,暗痕都向肌膚積。 算歸來、猶有舊針留,縫新隙。 燈未冷,人已易。門不閉,風偏急。 更何須揀擇,過門皆璧。 初景寒柯違業識,豐城元禮宜同席。 看收場、針腳又周全,無痕跡。

満江紅の調べ · 引き止めたくとも、こうなるとわかっている

古い裂け目を縫ったばかりなのに、春風はまた、しきりに客を引き止める。 扉は閉じようとし、かえって簾の影が翻り、春を忍び込ませる。 腰は痩せ細っても、衣はなおきつい。隠れた痕はみな肌に積もる。 帰るときには、思うに、古い針がまだ残っているだろう。新しい裂け目を縫うために。 灯はまだ冷えず、人はもう替わった。扉は閉まらず、風はひときわ急ぐ。 何を選ぶことがあろう。門をくぐる者はみな璧だ。 初めの光と寒い枝は、業識を違える。豊城と元礼こそ、同じ席に着くがよい。 終わりを見よ。針目はまたすっかり整い、跡ひとつない。

別稿

初稿 2022 改稿

《滿江紅 · 望沮攔約當應是 · 又稿》

漏盡鐘回,催曉處、餘聲仍塞。 門欲掩、劣衿將去,又迎嘉客。 舊事還從新曆出,階前風雨渾成笛。 算韶光、只在一聲中,塵先積。 空空雪,留故色。光易轉,痕難拭。 縱衣冠屢換,總稱圭璧。 初景寒柯違業識,豐城元禮宜同席。 曉山塗,晝影祭寒華,猶無息。

満江紅の調べ · 引き止めたくとも、こうなるとわかっている · 別稿

水時計は尽き、鐘は返る。夜明けを促すところ、余韻はなお塞がれている。 扉は閉じようとし、粗末な襟は去ろうとする。それでもまた、よい客を迎える。 古い出来事が新しい暦からまた現れ、階の前の風雨は、すべて笛の音となる。 よい歳月は、ひとつの音のなかにあるばかり。塵が先に積もる。 空ろ、空ろな雪が、昔の色を留める。光はたやすく移り、痕は拭いがたい。 衣冠を幾度替えようと、みな尊い玉と呼ばれる。 初めの光と寒い枝は、業識を違える。豊城と元礼こそ、同じ席に着くがよい。 暁の山は塞がれ、昼の影は寒い花を祭る。まだ休むことなく。